春は芽吹き、花の季節。様々な色のヤマザクラが咲き乱れ、林床にはかわいいコケリンドウが咲いています。
山菜もたくさん出てきて、ワクワクします。コゴミ、ワラビ、ゼンマイ、ウド、ミツバ、モミジガサなどなど。
山の鹿さんも狙っていますので、少し頑丈に柵を設けました。ことしはうまくいきますか?
千葉は冬でも温暖で、四季を通じて楽しめる豊かな自然が平均点以上ある県だと思います。
かずさの森は房総丘陵のほぼ中央、県下最大の流れ小櫃川の源流部で、人の住む最後の集落から2Kmも離れ、周囲は人の気配の全くない山また山の“陸の孤島”、県下一の野生の森です。
ですから、空気は県下一、水も県下一きれいです。
ここは昔から数多くの動植物の宝庫であり、厳しい生存競争の現場でもあります。
深い森には、鹿、猿、猪、兎、栗鼠などの哺乳動物。ジュンサイ、クワイの取れる水辺には、モリアオガエル、トウキョウサンショウウオ、イモリなどの両生類。ホタル舞う清流には、ハヤ、ホトケドジョウ、カジカなど。
春は山菜。夏は昆虫、川遊び。秋はキノコなどの味覚。日本一遅い紅葉。など、四季を通じて豊かな自然素材の中、参加者は楽しみながら、五感を通じて野外知識、能力が養成されるよう努めています。
かずさの森は「昭和30年代の持続可能な生活体験場」を目指しています。
なぜ「昭和30年代」なのか?その時代は人間が生きる基本、衣食住エネルギーを身近で調達、工夫して今よりはるかに環境負荷の掛からない持続可能な生活があった。
施設、建物はすべてかずさの森の間伐材で、私の手作りです。
実用本位で、豪華上品なものは一切ありません。山で猪を狩り、山菜キノコや川魚を獲り、小さな野菜園もち、薪を拾い、煮炊きの燃料として、暖もとります。ここでの小さな空間で“日常”が完結していることを体感していただきたいと思っています。
都市や、現代生活では感じることが難しい、”動植物の命をいただいている”、生きる原点を感じていただきたいと思っています。
県下一急な坂を息切らして汗だくで登る。きれいに整備された森に身を置くと、自然といい空気が体内の細胞の隅々まで行き渡る。
きのこや山菜を採って自炊すれば、山の恵みへの感謝が自然に起こる。自然な時の流れに身をゆだねれば、動くことによって自然にリズムが回復し、森が自然に健康にしてくれます。
ここでの生活体験はまさにあらゆるものが循環していることを体感していただけるものと確信しています。
かずさの森代表 岩田和久