「杣人の独言(そまびとのひとりごと)」発刊のご案内

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【「杣人の独言(そまびとのひとりごと)」発刊のご案内】

以下、森林塾 かずさの森 塾長からのメッセージです。

「そま人の独り言」発刊について

一作目「きらきら森」、そしてこのたび、「そま人の独り言」を発刊することになりました。

森に入るようになって37年。森で感じたこと、感動したこと、森から受け取った数々のメッセージを、森を訪れた多くの方に語ってきたことを本にしました。森で感じたことが、都会で生活していて世間一般の常識と思われている事との、ギャップを率直に語っています。

たとえば、「テーマパークの仕組まれた感動が繁盛する怖さ」、「3,11におけるコンビニ戦略」などでは、なにげない日常に隠れた怖さを語っています。

子育てに悩む親御さんには、「アリが教える絶滅回避術」、「子供はかわいくて、わがままに作られている」など、多分、勇気を感じていただけると思います。

「私の生き物との心の通わせ方」など、本作全編に、人類は特別な生き物でなく、あらゆる生き物すべて、等しく繋がっていることを感じていただけたら私の喜びです。

それらは、きっと悩める現代人の体と心を癒し、あなたの生き方に大いなる示唆を与えられると信じています。

P128 抜粋 「アリが教える絶滅回避術」

アリの社会には2~3割位、生産や繁殖活動に全く関わらない、好き勝手に暮らす「フーテンの寅さん」みたいな自由アリがいることはよく知られている。彼らは心のおもむくまま自由に暮らしている。働きアリも彼ら自由アリを強制しようとはしないらしい。人間で言ったら芸術家や音楽家みたいなものかもしれない。では自由アリは一体どんな時に活躍するのだろうか。それは種が絶滅の危機に陥ったときに発揮されるだそうだ。たとえば大干ばつ、大雨で巣が水浸しになるとか外敵の侵入、伝染病の発生とか異常事態に対処する。

自由と気ままにしていたから小さな物事にこだわらない。大局的対処できる素質が備わっている。そしてどこに逃げるか、新たな巣はどこに構えるか、絶滅から守ることができる。ここでのキーワードは、多様で自由だということだと思う。多様でないと「寅さん」自体が存在しないことになるし、自由でないと既存の秩序の破壊は出来ない。アリさん達は見事なまでの知恵を身につけている。それゆえ人類よりはるか前より地球上に絶えることなく種が存続できたのだと思う。感服!

是非、ご一読いただければ幸いです。

【杣人の独言】
著者:岩田和久(森林塾 かずさの森代表)
送料込:1,700円(本体:1,500円)

■問い合わせ、購入ご希望の方は、かずさの森まで
〒292-0404 千葉県君津市賀恵渕974
TEL:090-4005-1645
ultimate_mountain@ybb.ne.jp

【読者からの感想】
(木更津在住 Oさん)
森で37年に亘り積み上げて来られた岩田さんの体験が全編に展開されている快著です
ね!

かずさの森で動植物が織り成す豊かな世界、汲めども尽きぬ自然の多様性、どんな微細な生物でも持つ固有の能力への敬意の念、森での体験から自然に導かれる世界観は、健全で強い説得力があります。

森で培われた視点を人間社会へ向けた指摘の数々、
・自然への畏敬の念の忘却
・都会人が陥っている自然に反する習慣
・現代文明の反自然的側面
等々、ずばり明解に説いている快著だと思います。
自分にも思い当たる点がたびたび出て来るので、読んでいて少々頭が痛くなる時もありましたが・・・(^^;

この本から浮かび上がるのは、
・森が教える「個(多様性)の尊重の重要性」
・現代社会が陥っている「画一化(多様性の排除)の論理の行く末への危惧」
の2点だと思います。

エピソードもふんだんに入っていて面白かったです。(^^)

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